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「LG FlashTool」と「tot(kdz)」の使い方(端末を初期化する)

LG端末向けの「LG FlashTool」と「tot(kdz)」の使い方です。

 tot(kdz)ファイルを書き込み、端末を初期化する方法を、LG G2(L-01F)を例に説明します。
 また、「WindowsLGFirmwareExtract」の使い方も説明します。

※この方法の実行する場合は全て自己責任でお願いします

2015/9/27…ファイルのリンクを更新
2015/6/28…「LG Flash Tool 2014」でエラーが発生し書き込みを完了できない場合について追記
2015/4/20…「LG Flash Tool 2014」でエラーが発生し書き込みを完了できない場合について追記
2014/11/30…kdzの書き込み方法について一部削除・更新
2014/9/30…「tot(kdz)で復元した際に、ノックオン機能や各種センサーが動作しなくなった場合」を更新
2014/8/24…「tot(kdz)で復元した際に、ノックオン機能が使えなくなる場合」を追記
2014/8/21…kdzファイルの別の書き込み方法について、WindowsLGFirmwareExtractがサポートしているファイルについてを追記
2014/7/29…「カスタムリカバリ(CWM)を導入したままOTAアップデートしてしまいDownload Modeに入れない場合(OSが起動しない)」を追記
2014/7/8…kdzファイルのダウンロード先について追記
2014/7/1…totファイルのダウンロード先について追記

tot(kdz)ファイルとは

 tot(kdz)ファイルとは、LG製端末における、Nexus端末のFactry Imageにあたります。
 これらのファイルを端末に書き込むことで、端末を完全に初期状態にすることが出来ます
 何らかの事情により、正常に起動しなくなった、動作がおかしいなどの状態やいわゆる、文鎮化状態になった時は、これらを書き込むことで復帰する可能性があります。
 また、tot(kdz)ファイルは端末毎に異なるため、必ず対応したものを使用する必要があります。

totとkdzファイルの違い

 totとkdzファイルは少し異なります。
 totファイルはメンテナンス用ファイルで、通常は手に入れることが出来ません。しかしながら、このファイルを書き込むと、ユーザー領域まで初期化され、端末の「rooted」表示もクリアすることが出来ます。
 kdzファイルはLG公式サーバーから配信され、サポートツールで使用されるものであり、totより簡単に手に入れることができます。こちらのファイルを書き込んでも、ユーザー領域の初期化はされず、端末の「rooted」表示はクリアできないと報告されています。

必要なファイルの準備

 tot(kdz)ファイルを書き込むには、まずは以下が必要になります。
  1. LGUnitedMobileDriver
     こちらのページの「LGMobileDriver_WHQL_Ver_4.0.3.exe」をダウンロードし、PCにインストールしておきます。
 加えて、totファイル・kdzファイルの各場合によって更に必要になるファイルがあります

totファイルの場合

  1. totファイル(書き込む端末専用のもの)
  2. dllファイル(書き込む端末専用のもの)
  3. LG FlashTool
     こちらのページの「Setup_LGFlashTool_1.8.1.1023.zip」をダウンロード、解凍し、PCにインストールしておきます。
    インストール先は日本語名のフォルダを含まない場所(例:Cドライブ直下など)にしてください!
  4. MegaLock(LG FlashTool起動用ファイル)
     こちらのページの「MegaLock.rar」をダウンロードし、展開して出てきた「MegaLock.dll」をLG FlashToolのインストールフォルダ内に上書きしておきます。

L-01F用のtot・dllファイル

 例として、L-01F用のtot・dllファイルを掲載しています。
※他の端末では使用できません!
  • dll(必要)
     こちらのページから「LGL01F_20130904_LGFLASHv160_Download.zip」をダウンロードして、解凍して取り出してください。
  • V10c
     こちらのページ又はこちらから「BIN_LGL01FAT-01-V10c-440-10-SEP-12-2013+0.zip」をダウンロードして、解凍してください。
  • V11k
     こちらから「BIN_LGL01FAT-01-V11k-440-10-DEC-04-2013+0.zip」をダウンロードして、解凍してください。

kdzファイルの場合

  1. kdzファイル(書き込む端末専用のもの)
  2. LG Flash Tool 2014
    こちらのページから「LG Flash Tool 2014.zip」をダウンロードし、解凍しておきます。
  3. WindowsLGFirmwareExtract(kdzファイルの展開に使用)
     こちらのページから「WindowsLGFirmwareExtract-1.2.1.0-Release.zip」をダウンロードし、解凍しておきます。
    解凍先は日本語名のフォルダを含まない場所(例:Cドライブ直下など)にしてください!
  4. kz」ファイル(kdzファイルから取り出す)
  5. dll」ファイル(kdzファイルから取り出す)
 「kz」と「dll」ファイルは、kdzファイルを「WindowsLGFirmwareExtract」で展開することで取り出すことが出来ます。

L-01F用のkdzファイル

 例として、L-01F用のkdzファイルを掲載しています。
※他の端末では使用できません!
  • V10c
     存在しないようです。
  • V11k
     こちらのページから「L01F11K_00.kdz」をダウンロードしてください。

kdzファイルを「WindowsLGFirmwareExtract」で展開する

 kdzファイルはそのままではLG FlashToolで書き込むことが出来ません
 書き込む前に、「WindowsLGFirmwareExtract」を使用して展開し、「kz」ファイルと「dll」ファイルを取り出す必要があります。
※このツールがサポートしているのはLG G2(KDZ, DZ, TOT)、LG G Pro(TOT)のみです。
  1. WindowsLGFirmwareExtract.exe」をダブルクリックし、起動する。
  2. 「KDZ / TOT File」と書かれている項の右にある「Open」をクリックし、展開したいkdzファイルを選択する。
    kdzファイルはドライブの直下(例:Cドライブ直下など)に置いておいてください。エラーが出る可能性があります!
  3. 「File Name」と書かれている左にあるチェックボックスをクリックし、チェックを付ける
  4. ~.dz」と「~.dll」共にチェックが入っていることを確認する。
    (画像では「L01F11k_00.dz」と「LGUP_8974.dll」)
  5. Extract」をクリックして展開を開始する。
  6. 画像のような表示になるので、終了するまで待つ。
  7. Progress Done !!」と表示されていることを確認する。
  8. 「WindowsLGFirmwareExtract.exe」があるフォルダに「~.dz」と「~.dll」ファイルが出力されていることを確認する。
    (画像では「L01F11k_00.dz」と「LGUP_8974.dll」)
 以上が、kdzファイルを「WindowsLGFirmwareExtract」で展開する方法になります。

tot(kdz)ファイルの書き込み

totファイルの方法

 totファイルを書き込む場合、こちらの方法で行ってください。
 ※書き込み中には端末をいじったり、USB接続を外したりしないでください!
 ※作業途中で絶対にパソコン・端末の電源を切らないでください!最悪の場合、全く起動しなくなることがあります。
  1. LG FlashTool.exe」をダブルクリックし、起動する。
  2. 「Select Manual Mode」の左にあるチェックボックスをクリックし、チェックを付ける
  3. 「DLL」の項の右にある「...」をクリックし、書き込む端末用のdllファイルを選択する。
    ※kdzの場合、kdzを展開して得られたdllファイルを選択する。
  4. 「S/W」の項の右にある「Add」をクリックし、書き込むtotファイルを選択する。
    ※kdzの場合、kdzを展開して得られたdzファイルを選択する。
    tot(又はdz)ファイルは、必ずドライブ直下(例:Cドライブ直下など)に置いて使用して下さい!書き込み時にエラーが出ます
  5. OK」をクリックする。
  6. 上にある「コネクタ」アイコンをクリックする。
  7. 16 ports」と書かれている左にあるチェックボックスをクリックし、チェックを外す
  8. 1」と書かれている左にあるチェックボックスをクリックし、チェックを付ける
    (「2」~「16」にはチェックがついていない状態にしてください)
  9. OK」をクリックする。
  10. 端末の電源を切った状態で、「音量 +」ボタンを押したままPCとUSB接続する。
    (自動的に端末が起動し、画面上に一瞬「Download Mode」と表示され、Download Modeに入ります)
  11. 下の画像のように、端末の画面上部に「Firmware Update」と表示されていることを確認する。
    (画面下部の「B~~」はバッテリー残量、その下は「rooted」か「unrooted」かの表示)
  12. PCで「デバイスマネージャ」を開き、「ポート (COM と LPT)」の中にある「LGE AndroidNet USB Serial Port (COM~)」(~は数字)を右クリックする。
    ※デバイスマネージャの開き方はこちらの記事の手順2,3を参照して下さい。
  13. プロパティ (R)」をクリックする。
  14. ポートの設定」タブをクリックする。
  15. 詳細設定(A)...」をクリックする。
  16. COM ポート番号(P):」の右側をクリックし、「COM41」を選択する。
    ※COM41(使用中)となっている場合があるが、そのまま選択する。
  17. OK」をクリックする。
  18. 「接続ポートのプロパティ」がポップアップ表示されるので、「はい(Y)」をクリックする。
  19. OK」をクリックする。
  20. LGE AndroidNet USB Serial Port (COM41)」と表示されていることを確認する。
    ※COM41になるまで少し時間がかかる場合があります。
  21. 「LG FlashTool」画面の上にある「」アイコンをクリックする。
  22. エラー表示が出るが、「OK」をクリックする。
  23. 書き込み準備が始まるので、しばらく待つ。
    ※しばらくかかりますがそのままいじらないで下さい。
  24. 「Port 1 (COM41)」の下に「READY!!」と表示されていることを確認する。
  25. 端末とPCとのUSB接続を外し、数秒後に再び接続する。
    端末の電源は切らず、Download ModeのままUSBの抜き差しのみを行います。
  26. Waiting for Connection.」と表示されるので、書き込みが開始されるまで数秒間待つ。
  27. 書き込みが開始されたことを確認する。
  28. Waiting for reset 120 sec」と表示され、端末が再起動することを確認する。
    ※端末が起動し、初期設定画面が表示されますが、絶対に端末をいじらないでください!
  29. Waiting 10sec for Device Power Off.」と表示され、端末の電源が切れることを確認する。
  30. PASS!!」と表示されていることを確認する。
 以上が、totファイルの書き込み手順になります。
 なお、手順12~20は初回のみ必要なことです。同じPCで2回目以降に書き込みをする場合は必要ありません。

kdzファイルの方法

~2015/11/30追記~
 この方法では書き込みに失敗し、端末が起動しなくなることがあるようです。原因がわからないため、注意して使用する(もしくは、totを使用する)ことをオススメします。

 kdzファイルを書き込む場合、こちらの方法で行ってください。
 totと同じ方法でkdz(dz+dll)を書き込もうとするとエラーが出て失敗する場合があります。そのような場合は、別のツールを使用した以下に示す方法を試してみてください。

※予め「LG Flash Tool 2014」と同じフォルダにkdzファイルを移動させておき、それを選択して下さい。
  1. こちらのページから「LG Flash Tool 2014.zip」をダウンロードし、解凍する。
  2. 端末の電源を切った状態で、「音量 +」ボタンを押したままPCとUSB接続する。
    (自動的に端末が起動し、画面上に一瞬「Download Mode」と表示され、Download Modeに入ります)
  3. 下の画像のように、端末の画面上部に「Firmware Update」と表示されていることを確認する。
    (画面下部の「B~~」はバッテリー残量、その下は「rooted」か「unrooted」かの表示)
  4. ドライバのインストールが行われている場合は、完了するまで待つ。
  5. PCで「デバイスマネージャ」を開き、「ポート (COM と LPT)」の中にある「LGE AndroidNet USB Serial Port (COM~)」(~は数字)を右クリックする。
    ※デバイスマネージャの開き方はこちらの記事の手順2,3を参照して下さい。
  6. プロパティ (R)」をクリックする。
  7. ポートの設定」タブをクリックする。
  8. 詳細設定(A)...」をクリックする。
  9. COM ポート番号(P):」の右側をクリックし、「COM41」を選択する。
    ※COM41(使用中)となっている場合があるが、そのまま選択する。
  10. OK」をクリックする。
  11. 「接続ポートのプロパティ」がポップアップ表示されるので、「はい(Y)」をクリックする。
  12. OK」をクリックする。
  13. LGE AndroidNet USB Serial Port (COM41)」と表示されていることを確認する。
    ※COM41になるまで少し時間がかかる場合があります。
  14. LGFlashTool2014.exe」を右クリックし、「管理者として実行(A)...」をクリックし、実行する。
  15. 「Select Type」の欄から「CDMA」を選択する。
  16. 「PhoneMode」の欄から「DIAG」を選択する。
  17. 「Select KDZ file」の欄の右側にあるフォルダアイコンをクリックし、適用したいKDZファイルを選択する。
    ※予め「LG Flash Tool 2014」と同じフォルダにkdzファイルを移動させておき、それを選択して下さい。
  18. 「Upgrade with CSMG Client」の欄から「Normal Flash」(内部ストレージのデータは維持される)か、「CSE Flash」(内部ストレージのデータは維持されない)のどちらかをクリックする。
    「Normal Flash」は同じバージョンのROMが既に導入されている場合のみ使用可能です。カスタムROMや異なるバージョンのROMが導入されている場合にはブートループに陥る場合があります。
  19. START」をクリックする。
  20. 「Select Country & Langauage」と表示されるが、そのまま「OK」をクリックする。
    ※自動的にEnglishに設定されるので、変更の必要はありません。
  21. 「LG Mobile Support Tool」が自動的に起動し、PCのOSの検証と端末の更新(kdzの書き込み)が始まる。

  22. 100%になり、下の画像のような画面になったことを確認し、「Exit」をクリックして終了する。
  23. 「LG Flash Tool 2014」を終了する。
 以上が、kdzファイルの書き込み手順になります。
 なお、手順5~13は初回のみ必要なことです。同じPCで2回目以降に書き込みをする場合は必要ありません。

途中で”Connection to server failed. Try again in a moment.”と表示され書き込みが完了出来ない場合

 環境によっては処理の途中で「Connection to server failed. Try again in a moment.」と表示され書き込みが完了しないことがあります。
 この場合は、以下のどれかを行って下さい。
  • そのまま放置し、しばらく待つ(裏では動いており、進んでいるようです)
  • 手順18で「CSE Flash」(内部ストレージのデータが全て消去されます)を選択する
  • PCに繋がっているLANケーブルを切断する(抜く)
※これらで解決しない可能性もあります。

カスタムリカバリ(CWMやTWRPなど)を導入したままOTAアップデートしてしまいDownload Modeに入れない場合(OSが起動しない)

 CWMやTWRPなどを導入済みで、Stock ROMを使用中にOTAアップデートをしてしまうと、OSが起動しなくなる上、Download Modeにも入れなくなってしまうことがあるようです。
 そのような場合は、以下の手順を実行することでDownload Modeに入れるようになるそうです。
  1. CWMやTWRPで現在のROMのバックアップを取り、「/system」と「/data」のwipeをする
  2. CWMやTWRPでadbコマンドが使えるようにドライバをインストールし、下記のコマンドを実行する
  3. adb shell
    dd if=/dev/block/platform/msm_sdcc.1/by-name/fota of=/sdcard/fota-backup.img
    dd if=/dev/zero of=/dev/block/platform/msm_sdcc.1/by-name/fota
  4. CWMやTWRPを終了し、Download Modeに入る

tot(kdz)で復元した際に、ノックオン機能や各種センサーが動作しなくなった場合

 tot(kdz)で復元した際に、ノックオン機能や各種センサーが動作しなくなる場合があるそうです。
 そのような場合は、以下の手順を実行することで再び使えるようにすることが出来るそうです。
  1. LG G2 Hidden Menu Launcher」をインストールし、Hidden Menuを表示させる。
    こちらの記事を参考に、「Hidden Menu」を起動する。
  2. 「HW Device Test」を開く。
  3. 「Touch Test」を開く。
  4. 「Touch Firmware Upgrade」をタップし、OKをタップする。
  5. 10秒ほど待つ。
  6. ノックオン機能や各種センサーが動作することを確認する。
    ※ノックオン機能は、「設定」アプリ→「ジェスチャー」から設定出来ます。

参考になるサイトなど

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