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WindowsとAndroidのデュアルブートタブレット「CHUWI Hi8 Pro」使用レビュー

WindowsとAndroidのデュアルブートタブレット「CHUWI Hi8 Pro」のレビューです。使用感などを書いています。

CHUWI Hi8 Pro

初めに端末について簡単に紹介します。

CHUWI Hi8 Proは名前の通り、中国のCHUWIというメーカーのタブレット端末です。

最大の特徴はWindows 10とAndroid 5.1のデュアルブート対応。2つのOSを搭載しており、切り替えて両方使うことが出来ます。

スペックは、最新世代のIntel Atom x5-Z8300 4コア、2GB RAM、WUXGA(1920 x 1200)画面、microSD対応などなかなかの高性能。
更に、最新のUSB Type-Cに対応しています。

価格は$123=約12,700円と安価です。

メーカーCHUWI
名称Hi8 Pro
価格$123.86 (Everbuying) ※2016/9/4時点
OSWindows 10 + Android 5.1 "Lollipop" (デュアルブート)
SoC
CPUIntel Atom x5-Z8300 1.44GHz 4コア
GPUIntel HD Graphics 200MHz
RAM2GB
ROM32GB
サイズ高さ:212.2mm / 幅:123.2mm / 厚さ:9.3mm
重さ350g
画面8インチ / WUXGA (1920 x 1200) 50p / IPS液晶 / 10ポイントタッチパネル
バッテリー4,000mAh
リアカメラ200万画素
フロントカメラ200万画素
microSD対応
接続端子USB Type-C / 3.5mmヘッドホンジャック / microHDMI
無線通信Bluetooth / Wi-Fi IEEE 802.11 b/g/n 2.4GHz
スピーカー背面モノラルスピーカー
ホワイト

パッケージと内容物

かなりシンプルなパッケージです。内容物は、本体、充電器、充電ケーブル、説明書などでした。
なお、充電器はプラグが日本のものではないのでそのままでは使えません。普通のUSB充電器なので、別途用意しておきましょう。
Intel Insideロゴのあるパッケージ
中身
説明書など
スペックなど
内容物一覧
表面にはスペック等が書かれたフィルムと、その下に保護フィルムが貼られていました。普通の保護フィルムで、このまま使えそうです。嬉しい配慮ですね。
フィルムの下に保護フィルムが貼られていた

前面・背面

Windowsロゴの目立つデザインです。このロゴは単なるデザインだけでなく、ボタンとして機能します。

前面にはカメラ(0.3MP)、通知LEDが設置されています。また、右下にはマイクと思わしき穴が開いていました。背面は左上にカメラ(8MP)、右下にモノラルスピーカーがあります。
全体的にヘアラインっぽい加工がされています。また、エッジ付近が緩やかにラウンドしており、持ちやすいようになっていました。
前面
背面
Windowsロゴが目立つ
右下にマイク穴のようなもの
右上に通知LED
ヘアラインっぽい仕上げとラウンドした背面

側面

厚さは9.3mmとのことですが、エッジが緩やかにラウンドしているので、持った感じはそこまで厚いと思いません。
左右に中央に金属板が付けられた特徴的なデザインです。

接続端子(イヤホンジャック / microHDMI / microUSB)はに、ボタン(電源 / 音量)とmicroSDスロットは左面に配置されています。
端子類がまとまっているのは良いのですが、実際に接続するなると上が重くなってしまうので使いづらいかもしれません。ここは下のほうが良かったですね。
上面
下面
右面
左面

他の端末との比較

参考までに、同じ8インチ画面を搭載したTeclast X80 PowerとASUS ZenPad 8.0と比較してみました。

長さはX80 Power以下、ZenPad 8.0以上です。厚さはZenPad 8.0とほぼ同じくらいでしょうか。
前面の比較(左から、Teclast X80 Power、CHUWI Hi8 Pro、ASUS ZenPad 8.0)
背面の比較(左から、Teclast X80 Power、CHUWI Hi8 Pro、ASUS ZenPad 8.0)
厚さは一番厚い(左から、Teclast X80 Power、CHUWI Hi8 Pro、ASUS ZenPad 8.0)

デュアルブートを試してみた

冒頭紹介したように、本機はWindows 10とAndroid 5.1のデュアルブート端末です。
電源を入れるとこのような選択画面が表示されます。この状態で、
  • 音量ボタン+=Android
  • 音量ボタン-=Windows
をそれぞれ押すと起動します。
起動時にAndroidかWindowsかを選択

Android

元々マルチランゲージ対応なOSなので、もちろん日本語設定も可能です。
日本語も普通に表示可能
Google Playストアも最初から入っています。プリインストールアプリはほとんどありません。File Managerくらいでしょうか。
プリインアプリはほとんどない
バージョンはAndroid 5.1でした。
Androidバージョンは「5.1」
残りはWindows 10に割り当てられているのでしょうか。ストレージは約7.8GB。かなり少ないのでmicroSDカードが必要かもしれません。
ストレージ容量は約7.8GB
メモリの空きは1.4GB。プリインアプリが少ないためか、かなり空いています。
メモリは1.4GBの空き
電源ボタン長押しメニューにはへの切り替えボタンがありました。「Boot to Windows」をタップするとWindows 10が起動します。
Windows 10への切り替えが可能な電源メニュー

Windows 10

Windowsを起動したところです。最初から「admin」というアカウントが作成されています。まだほとんどソフトをインストールしていないからかもしれませんが、わずか十数秒で起動しました。
「admin」アカウントが最初から存在していた
電源を入れた時点では英語と中国語しか選択できなかったので、メーカー公式ROMを使って初期化し、日本語化してみました。
PCに搭載されているものとなんら変わらない普通のWindows 10です。もちろん横向き表示もできます。
普通のWindows10
横向き表示も可能

ストレージはCドライブのみ。約17GBでした。Androidと分けているためか、かなり少なめです。
ストレージは約17GB
Windows 10 Home 32bitを搭載しています。
Windows 10 Home 32bitを搭載
タブレットモードにしてみました。このモードでは各アイコンが大きく表示され、タップでも簡単に操作できるようになります。
タブレットモード
「SwichNOW」というソフトでAndroidへの切り替えることができます。
簡単にAndroidへ切り替えるソフトも

買ったらまずは初期化を

初めて電源を入れたにも関わらず、既に使用されていた形跡がありました。
両OS共に初期設定画面が表示されず、Androidに至ってはいくつかのアプリが履歴画面に残っていました。

恐らく検品や動作確認のため、メーカーか販売店がセットアップしたものと思われます。

無いとは思いますが、意図しないアプリやソフトがインストールされている可能性もあるため、まずは初期化することをオススメします。

Androidは設定メニューから初期化します。Windowsはメーカー公式ROMを使って初期化を行います。

実際の使用感

動作はサクサク、発熱はあるが酷くはない

以前レビューしたTeclast X80 Powerと同じく、搭載メモリが2GBと、Androidとしてはまあまあ、Windowsとしては少ない本機ですが、意外にも両OS共にサクサク動きました。

タップやスワイプも遅延なく位置も正確に認識しており、ブラウジングやSNSなどの軽い作業では全く問題ありませんでした。(重い3Dゲームは流石にカクつきます)

本体上部(フロントカメラの裏辺り)が発熱するものの、持っていられないほど酷くはありません。

電池持ちは良くない

Windows 10側の評価となりますが、あまり電池持ちは良くありません。フル充電から使い続けると、3~4時間程度で充電が必要になります。

恐らくAndroidではもう少し長く使えるのだろうと思いますが、それでも普通のタブレットと同じ駆動時間は期待できないと思います。
ガンガン使う場合はモバイルバッテリーなどを用意しておかないと厳しいでしょう。

発色は良い

液晶画面の発色は良く、画像なども鮮やかに表示されます。また、斜めから見ても変色しません。IPS液晶とのことですが、確かにそれ相応の視野角が確保されていました。

ガラスから液晶表示面まで空間がある

性能や使用にはほとんど影響しませんが、ガラス面(表面)から実際の液晶表示面までに空間がかなりあるのが気になりました。一昔前のタッチパネルという感じです。
最近のスマートフォンやタブレットではあまり見ない液晶画面です。コスト削減のためでしょうか。

50Hz表示なせいか、若干動きがガクガク

本機の液晶は何故か最大50Hz(fps)表示となっています。普通のディスプレイが60Hzなので、それより少し低いです。

そのためか、同様のスペックを持つTeclast X80 Powerと比較すると若干動きがガクガクしていました。ガクガクといっても"重い"というわけではなく、滑らかさが無いという感じです。

静的な表示では全く問題ありませんが、動的表示でははっきりとわかります。気にしなければいいのですが、動画視聴やゲームにはあまり向いていないかもしれません。

スピーカーが貧弱

本機のスピーカーは裏面の左下に1つだけ設置されています。音量もそれほど大きくないため、音質・大きさともに"貧弱"という印象です。音楽や動画視聴をするには物足りないですね。
また、机にピッタリ置いた状態だと聞こえづらくなります。手で持って使うか、スタンドを使用した方が良いと思いました。
背面のモノラルスピーカー

書籍やWeb閲覧など静的コンテンツ向けタブレット

性能はカタログ通り快適。WindowsもAndroidも遅延なくサクサク動作していました。
電池持ちの悪さが気になりますが、約1.3万円でここまで動作できれば十分だと思います。

一方で、表示が50Hzであること、スピーカーが貧弱であることから、動画視聴やゲームには向いていません。全く出来ないわけではありませんが、物足りないと感じることでしょう。

どちらかと言うと電子書籍や文書編集、Web閲覧など静的なコンテンツの利用に向いていると思いました。
マンガや小説を読んだり、出先でのメールやWord編集などで活躍しそうです。

フル版のWindows 10搭載なので多種多様なWinアプリが使えるのも良いですね。
価格も安いですし、Windowsタブレットを試してみたいという方にもオススメです。

CHUWI Hi8 ProはEverbuyingなどの端末通販サイトにて販売されています。
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